LG-AB1スタンドアップ リミテッド50lbs デビュー

驚愕のリフトパワーロッドが限定で特別価格

400KGのモンスターツナを驚愕の1時間、それもスタンダップファイトでキャッチしたロッド

アルテクノスリールのゴリラ30W2Sとのセットで130ポンドタックルでも困難な快挙を達成!

そのロッドがメーカー協力で日本デビューキャンペーンの限定大特価です。

お早めにご依頼ください。

ご依頼、お問い合わせは info@lagrande.jp へお願いします。

21シーズンからのヒットルアー情報と鉄板ルアーカタログ

下記のリンクをクリックして頂ければご覧いただけます。

https://www.dropbox.com/s/1nc661bt8a9xc2h/%231-21-22%E3%83%92%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AB%E3%82%A2%E3%83%BC%EF%BC%86%E9%89%84%E6%9D%BF%E3%83%AB%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%83%AD%E3%82%B0.pdf?dl=0

お質問、ご依頼は info@lagrande.jp へお願いします。

21-22シーズンのヒットルアー情報

La Grande ゼブラ10 ブラック/レモン

<ロングリガーにお勧め!>

#4ロングリガーかセンターでも

バードと#2ロングコーナーでも

いい結果が出ています。

新たなオールラウンダーが登場!

TOPGUN AS エンジェルウイング

AS12

AS14

「ブルーエンジェルウイング」という名の美しい天然シェルシート限定ルアー

各地で好成績

昨年、急逝したビルダーのデイビッドの最晩年の力作です。

AS 12は残り数個、AS1420個を切りました。

TOPGUN A9 ロング & A7

シーズン後半のマカジキで爆発

一昨年はシーズン初めから好調のA9ロング

21年はA7もHITルアー常連に

低活性のシロ&クロにも高い効果の激しい動きを抑えた泳ぎです。

フッキングに苦労する中で生まれたロングスカート仕様もよく働いてくれました。

22年も好調(玄界灘でも2年連続で絶好調)

 ☆ 下田エリアにもマッチするルアー

お求めは Web Shop “La Grande” https://marlin.thebase.in/ で

ローラーガイドロッドの大革命が始まった。

イタリアからローラーガイドロッドを劇的に向上させるガイドとブランクが登場

フッキングを高め、バラシも低減

真剣なカジキ&ツナフィッシャーたちが、その高いポテンシャルに歓喜

大型マグロと強烈な引きで知られるメカジキの好漁場の地中海で鍛えられた、

「釣りをより楽しくするロッド」が届きましたので、まずは第一報をお伝えします。

ブランクのしなりを最大限に引きだす世界特許

フル・フローティング・ガイド・システムのローラーガイド

可動レッグでロッドのしなりと戻りを妨げない

この可動式ガイドのメリットは、ブランクのポテンシャルを最大限に引き出すこと 

<メリット1>  よりスピーディーな寄せができる

今までのローラーガイドはロッドのしなりを妨げていました。調査によると従来のガイドはブランクのしなやかさを20~40%損なわせています。ロッドを固くしていることになっています。しなりを引き出すことができれば、当然、ロッドで魚の引きをいなすことができ、ラインがスプールから出ていくのを抑えられ、より早く魚をボートに寄せて来れます。

<メリット2> ベンド(ロッドの曲がり)がより素早く戻る

素早いロッドの戻りで、糸ふけが減り、フックオッフのリスクを減らせます。

<メリット3> フッキング率UPでファイト数もUP

しなやかなロッドはジワーッと曲がり、魚に違和感を与えにくく、しっかり素早く戻ることで針先が魚に入り込みやすくなります。バイト直後のバレが減り、魚に違和感を感じさせにくく、ロッドのキックバック(戻り)も素早いので、カエシまでの貫通性能も向上します。ファイトに持ち込める確率がUPします。

<メリット4> ファイトがより楽しくなる。

今までにない高次元の楽しいファイトは、ロッドが自ら働いてくれる分アングラーは楽です。安心感もあり、より楽しいファイトを味わえます。

—————————————————————————————————————————

高品質の先進ブランク

新設計&新素材採用の肉厚なハイテクブランク

ブランクも新次元です。多くのテストを繰り返し、開発された革命的なブランクも登場

全てのブランクはロッド製作前と製作後にテストされ、高い性能基準にパスしたロッドのみがアングラーに届けられます。

仕上げ前にも性能テスト

—————————————————————————————————————————

本当のテイラーメイドロッド ー 100% Made in Italy  ー

丁寧なクラフトマンシップで理想のデザインをカスタマイズ

イタリアのクラフトマン魂が宿る世界で唯一のロッドを手にできる贅沢な逸品

—————————————————————————————————————————

軽いカーボンバット

自社工場で全て手塩にかけて作られます
船名等お好みのロゴもレーザーで刻印可能

ローラーガイドのカラーバリエーションも豊富


莫大なテストを重ねて最上のロッドを作り上げています。

無数のフィールドテストを続け、開発を続けています。
テストに協力するAB1チームの一部

詳しい商品案内はPDFを準備しております。下記にご記入頂ければ、添付ファイルにてお送りできますので、お気軽にお申しつけ下さい。

トローリングタックルの新血統たち

「シーマウント」のバケットハーネスが、カジキ界をリードする雑誌「マーリン」に、その卓越した性能と快適さが評価され、最新号の記事に。

雑誌「マーリン」にうれしい記事が取り上げられました。

弊社がその素晴らしさに唸った「シーマウント」のバケットハーネスがその卓越した性能と快適さが評価され、最新号の記事となりました。

その記事には4製品が取り上げられていますが、そのうちの3アイテムは、弊社が推奨してきた「アフコ」のグローブ類やスラッピーディジーチェインも次世代の注目アイテムとして取り上げられ、長年日本で「カジキ釣りをより快適に!」、「ハイレベルな釣りを助ける、有益なタックルを紹介する」ことを信条とした進んできたTopgun-Fishingにとってうれしいニュースです。

Marlin April/Mayより

記事要約 < シーマウント社のチャールズペリープロバケットハーネスは、我々が知るヘビータックルアイテムの中でベストな製品だ。超ヘビーなドラッグ設定でのファイトにもしっかりとし、且つ、人間工学に則したデザインは快適で安心感があり、ストラップの長さ調整も容易な優れたアイテムだ。>

また、同コンセプトのファイティングハーネス(スタンドアップ&チェアー兼用で使えるキドニーハーネス)も優れた性能で、ダントツのフィット感で安心の逸品。

☆ 超大型マグロアングラーにも朗報!

本国アメリカでも近々発売開始せれる最新のギンバルパッドも数日前に入荷したばかりで、日本が世界に先駆け先行販売を開始。同時に新開発されたスタンドアップ用ベルトも近日販売開始。

ぜひ、快適で安心のファイトを体験してください。

ブルックスとの2006年夏

H.I.B.T.ハワイ国際カジキ釣り大会参戦記録

ブッルクスがチーム・キャプテンで獲ったI.G.F.A.公認大会初のグランダーをバックに!

ドアノブ・ルアーやTバー・ハンドルの開発者で、カジキ釣りの分野に数々の足跡を残したブルックス・モリスとともに、2006年7月末にハワイ島コナで開かれた第47回H.I.B.T.(ハワイ国際カジキ釣り大会)に参加した。

2006年2月、商用の途中で一年ぶりにブルックス・モリス氏を訪ねた際、彼から「今年で長年参加し続けたHIBTを最後にするかもしれない。きみも来ないか?」と誘われたのがきっかけだった。

僕はカジキのトローリング・ガイド&トローリング仕様のボートアレンジとカジキ釣りに特化したタックルの販売が仕事だから、H.I.B.T.が開かれる7月下旬はシーズン真っ只中。トーナメントに参加すると顧客に不便をかけるし、僕自身の生活にも影響が出るのは明白だった。しかし、第40回記念大会でドラマティックに優勝した「チーム・マウナケア」のメンバー、マリンプレゼンツの森藤隆美氏には以前から「H.I.B.T.は観ておくべき」と薦められていたし、日本のカジキ釣り大会のお手本になった大会だし・・・と、しばし躊躇。

ブルックスは ’85年のH.I.B.T.で、開発直後のドアノブ・ルアーで優勝した。翌 ’86年もドアノブでI.G.F.A.の公認大会としては史上初のグランダーを釣上げ(彼がチーム・キャプテン、ギル・クレイマ―氏がアングラー)、大逆転で2年連続優勝を成し遂げている。ブルックスが多くの想いを抱いてきたH.I.B.T.に彼とともに参加できる機会なんて一生に一度だろうと思い直し、「一緒にいくよ!」と、清水の舞台から飛び降りることにした。

2週間後、ブルックス・モリスの親友で弟的存在のデイル・ウォルドロンと会長を務めるモリス2名の推薦でカリフォルニアのラグナ・ニグエル・ビルフィッシュ・クラブの最年少のメンバーになったぞという知らせが届いた。

クラブメンバー合流後、ホテル横のバーで早速幸運を祈って乾杯!

大会前日

7月22日昼過ぎ、コナのキング・カメハメハ・ホテルに設置されたH.I.B.T.本部でラグナ・ニグエル・ビルフィッシュ・クラブの4名と合流。メンバーはキャプテンのブルックス・モリスBrooks Morris、何度か共に食事をしたことがあるH.I.B.T.初参加のデイル・ウォルドロンDale Waldron、長年モリスと共に参加しているエルマー・グッドElmer Good、参加8回目の、いつも陽気で紳士的なロイド・チェバースLloyd Chavers。エルマーとロイドにはその日が初対面だったが、二人とも暖かい笑顔で歓迎してくれ、僕の緊張をほぐしてくれた。

今回のH.I.B.T.は28チームが参加、7月24日~28日の間、毎日7時~16時:1日9時間×5日間=合計45時間をポイント制で競う。地元ハワイ、次いでカリフォルニアからの参加が多いが、バハマ、フロリダ、パプアニューギニア、オーストラリア、ニュージーランド、遠くは南アフリカやケニアからも参加している。日本からは「プレデター・フィッシング・クラブ」、「オリンピアン・ドリーム・フィッシング・クラブ」、加えてハワイ在住の日本人チーム「コナ・ゲーム・フィッシング・クラブ」の3チームが参加した。

ラグナ・ニグエル・ビルフィッシュ・クラブの2006年H.I.B.T.

Day1 乗船艇・ライボビッチ37<ハムディンガー>  ノー・フィッシュ/ノー・バイト

デッキハンド(デッキー、クルー)にオスキー・ライスが乗っている。彼はブルックスが’86年にグランダーを釣り優勝した時のボート<イフ・ヌイ>のキャプテンだったフレディ・ライスの孫だ。残念ながら、この日はアタリに恵まれずNo Fish。しかし、ハワイのカジキ釣りに関して多くの話を聞き、スポーツ・トローリングの歴史について学べた貴重な一日だった。

ちなみに、このボート、Day3には今大会最大魚の270キロと同時に160キロをボートに積み、なおかつ2尾のカジキをタグ&リリースしてヘンリー・チー杯(ボート部門)を制覇した。この艇、3日目以外の4日間はノー・フィッシュで、1日のポイントで勝ってしまった。

Humdingerが獲った今大会最大魚の270キロ (ガンネルに腰掛けているのがオスキー)

Day2 バートラム40<オン・ライン> 2バイト-1T&R(スピアー・フィッシュ) 100ポイント

僕の初めてのフウライカジキは僕自身がアングラーを務めた。

カジキ釣りの聖書的雑誌「MARLIN」Dec/Jan2007に載った記事、左上はオープニングセレモニーの会場、右上は鼻の下を伸ばす筆者、下がボート部門優勝「ハムディンガー」

Day3 バートラム38<パメラ> 5バイト-2T&R(クロ&マカジキ) 500ポイント

この<パメラ>に抽選で当たったときは喜んだ。キャプテンのピーター・フーグスはコナのトローリング史には欠かせないキャプテンであるし、その息子のテディ・フーグスも世界的にも一級のデッキーだ。それ以上に僕がとてもうれしかったのは、昨年10月、豪グレートバリアリーフの広大なエリアを舞台に7日間の実釣期間で競われる「リザード島ブラック・マーリン・クラシック」に彼ら親子も来ており、初体面にも関わらず親しく接してもらっていたからでもあった。

この日はベイトの活性も高そうだったが昼前までバイトなし。そろそろ時合なんだけどなあと、ドアノブを付けたアウトリガーショートのティブロンリールSST30(ブルックスが開発に情熱を注いだオートマティックシフトの画期的なリール)を付けた50ポンド・カスタムロッドを「頼むぜ!」と左手で2回軽く叩く。その2秒後、そのロッドがガクッと音を立てしなった。

みんなに「来た!」と叫ぶと同時に、次のアングラーのデイルがロッドを取るために飛びついた。ファイティングチェアにさしているセンターロングの回収はデッキーのテディがするという。では、左舷ロングコーナーはデイルの様子を覗いながら、ゆっくり巻けばいいかなとロッドに近寄った途端、後ろから「タカ(僕のこと)、邪魔だ。どけ!」とブルックスが僕に体当たりしながら、ロッドに飛びついてルアーを回収し始めた。僕はあっけに取られ、リールをすばやく巻くブルックスを呆然と眺めていた。彼はやっぱり根っからのアングラーなんだと思い知らされる出来事だった。デイルは10分足らずで僕らの最初のブルーマーリンをタグ&リリースし、チームは300ポイントを獲得した。

ドアノブにHITしたティブロンSST30を巻くデイル
名デッキ―Teddyがリーダーを獲って、フックを外している。彼もカジキ界の有名ファミリーで、つい最近の「MARLIN」にも投稿した記事を見つけ、喜ばしい思いをプレゼントされた。

それからちょうど1時間後、センターリガー(ハワイではスティンガーと呼ぶことが多い、ショットガンという所もある)のルアー後方にヒレが見えると同時にヒットし、ロイドがファイトに移る。続いてロングリガー(アウトロング)にもヒット、回収に向いつつあったデイルはそのままファイト。それに続いて左舷ショートコーナーを回収していたエルマーのラインが急に引き出され、トリプル・ヒット。しかし、2分足らずで2尾がフックオフし、1尾のみを僕がタグを打ち、テディがフックを外してリリース。

トリプルヒット → 1尾フックオフ → 回収中に再びヒットし、一時はクワトロヒット
僕のハワイ初TAG はストライピー(マカジキ)

50ポンド・タックルでのマカジキのタグ&リリースで200ポイント追加。誰もがあの逃げたマカジキも獲れていたら暫定で2位だったのにと、楽しそうだが悔しさも見せていた。みんなやっぱり想いが強いなあと、この場に集ったことの必然を再認識させられた。

Day4 ハトラス46<グランド・スラム> 1バイト-1ファイト-ノーフィッシュ

昼過ぎまでまったくの静寂。

アウトリガーのラバーバンドが外れたので、付け直しに僕がFBから降りると、途端にショートコーナーが鳴り始めた。

またまたアングラーの通り道を僕が塞いでいる。次のアングラー、ロイドの邪魔にならぬよう僕が端に避けるのと同時に100キロくらいのブルーマーリンがボート間近でジャンプ。それから潜り、約150メートル後方で数回ジャンプした後、再度潜りはじめた。その後はこのサイズにしてはかなりてこずるファイトになった。

ロイドの汗だくのファイトが続く。15分を過ぎた頃、やっとダブルラインの先に、水圧でスナップスイベルの位置まで押しやられたルアーが見え始めた。リーダーをデッキーが掴む頃にはフックが尾びれの30cmくらい前に刺さっているのが見えた。最後にジャンプした時にフックが外れ、幸か不幸か尾に引っかかったのだろう。キャプテンはそれを見た瞬間に失格でノーポイントだと船上の皆に告げた。で、デッキハンドもカジキが力強く抵抗し始めてもリーダーを放さず、横でタグ棒を構える僕が後1メートルでタグを打てそうなので強引に引き寄せた。途端、フックが尾から肉切れして外れてしまった。

今回のようにリーダーを強引に引けないケースでは、カジキがもう少し素直にボートに近寄るまでいったんリーダーを放し、次のチャンスを待つか、ボートをすばやくコントロールし、タグを打つのが正解だ。後にルールを調べると、タグを打ていれば今回のケースはカウントされ、300ポイントとなっていたことがわかった。ブルックス・モリスはデッキハンドから意見を求められた際、今回のミスを声は荒げず紳士的に指摘。後は船上の全員で静かにこの悔しさを共に耐えて、忍んだ。

この日はちょっとしたドラマもあった。大会参加艇ではないチャーターボートが大会エリアの真ん中で1027ポンドのグランダーを釣ってしまった。艇は<サンダウンナー>。たまたまこのキャプテンとは大会前夜にホテル前のバーで会っていた。モリスに長年敬意を抱いていたと声を掛けて来て、意気投合したエリック・ラスナックだった。ルアーメーカーでもある彼は、僕がルアーも扱っていると知ってセールスアプローチも交えたルアー談義に一花咲いた。これもブルックスがいればこその出来事で、彼とカジキ釣りとの因縁の強さを感じさせるエピソードに思えた。

「SUNDOWNER」が獲ったGrander Blue

Day5 アライド43<マーリン・マジック> 3バイト – 1タグ&リリース/3ファイト 200ポイント

キャプテンは著名なマーリン・パーカーとは違い、マーリンから船を任された30代前半のケビン・ハイバード。

パーカー氏と何年か前に一度電話で話したことがあったが、会ったことが無かったので少々残念な気もしたが、このケビンとデッキハンドのジョン・ベネットに出会えたことも非常に意味深いと感じられた。同じ匂いのするバディーといえばいいのか。これもまたブルックスの魂が結びつける故なのか。

僕らの最終日はベイトの活性が非常に高い状況で始まった。いい兆候だった。

アヒ(キハダ)やアク(カツオ)がベイトを追いジャンプを繰り返す。海鳥がその上を旋回する。10秒ほどするとそのナブラは消えるが、また100メートルほど離れた辺りに現れる。これの繰り返しで、中型のフィッシュイーターも何かに脅えつつ餌を追っているのが想像できた。

あちらこちらでマグロやカツオのJUMP JUMP JUMP

スタートフィッシング後3分で他艇がカジキとファイトし始めていた。しかし、11時まで僕らにはバイトもなく、快調なのは僕がカメラのシャッターを押す音と、ケビンたちとのカジキ談義だけ。

ブルックスもキャビンで、大物が追ってくるのを焦燥と期待とそれ以上の何かが混ざった想いで待っているんだろうなあと、FBで夢想していた僕の横で、後ろを見ていたデッキーのジョンが「センターに追ってきた!」と叫ぶと、アフトデッキに駆け下りた。センターロングのバレット型ルアーを追う背びれを見て僕もカメラを肩に架け、ジョンの後を追った。

センターリガーのラバーバンドが外れると同時に細身のカジキが数回跳ねる。リールは順調にラインを引き出しているので、カメラのシャッターを何度か押してからリールのハンドル・グリップに手を添えた。ラインの出が遅くなると同時にリーリングを始める。横でルアーを回収しているロイドのロッドも大きく曲がり始めた。ダブルヒット!

互いのラインが緩まないように注意しながら巻始めて10秒もしないうちにふっとライン・テンションがなくなった。「外れた!」と叫ぶ頃には、アウトロングを回収しているデイルのロッドも曲がっていた。再度ダブルヒットで、暫し船上はヒートアップ。が、ロイドのロッド・ティップも真直ぐに伸びてしまい、デイルがファイティングチェアに座りファイトする。数分で僕がタグを打ち、リリース。

僕が背びれの下にタグを打とうとすると、ジョンが「そこじゃないよ! もっと後ろ!」と言う。僕は首を傾げつつも指示通り魚体の後ろ上部にタグを打った。リリース後に尋ねると、「ビルフィッシュ・ファウンデーションは以前推奨していたタグを打つポジションを最近変更したんだ」と教えられた。 僕らはこの後、ヒットなくストップフィッシング。ブルックス・モリスと共にBIG ONEをと願っていただけにかなり残念だったが、それでも彼とのKONAは僕に特別な時間と多くの宝物に気づかせてもらえた、煌めく一週間だった。

69尾のカジキを得た06年大会

5日間の釣果は、

・クロカジキ(Pacific blue marlin):タグ&リリース33尾/検量5尾(検量は300ポンド=約136kg以上)。検量魚は594 lbs を最大に399 lbs, 396 lbs, 351 lbs, 317 lbsだった

・マカジキ(Striped Marlin):タグ&リリース8尾

・フウライカジキ(Short nose spearfish):タグ&リリース23尾

・アヒ(キハダ)部門:検量5尾

優勝は2032ポイントを獲得したマリブ・マーリン・クラブ。日本の「プレデターFC」はほとんど毎日ポイントを重ね、女性アングラー部門で1位を獲得した。また、チームとしてもちょうど1000ポイントを獲得し、6位に入賞した。われわれラグナ・ニグエル・ビルフィッシュ・クラブは800ポイントで8位タイ。 今回はハワイも日本同様水温が例年に比べて低く、各艇マカジキのヒット数が多かったが、フックオフもまた多かった。

カジキ釣りの魅力は永遠に

ブルックス・モリスはH.I.B.T.参加1か月ほど前に循環器系の手術をしており、大会直前まで参加できるかどうかという状態だったし、20年前にグランダーを釣ったギル・クレイマ―は心臓を患い、参加を断念せざるを得なかった。エルマーは以前、心臓発作で倒れ、回復後は自分の言いたいことがスムースに口から出てこないので、本人も少しストレスを感じているようだった。

けれど、半年前には「もう最後かな」と口にしていたブルックスが、この大会が終わる頃には「また来年も来るか!」ってな具合。みんなカジキに魅せられ、病気だろうが、老いだろうが克服していくようで、カジキが掛かると体が痛もうが、足がよろけようが、そのロッドに飛びついてしまう。生きることの一面がここに凝縮されているような気がした。

ブルックス・モリスが抱き続けるカジキ釣りへの情熱が同じような波長の持ち主たちを呼び寄せ、想いが受け継がれていくことを思い知らされる1週間でもあった。

僕も彼のカジキウイルスに感染し、胸の奥で熱を発し始めている。

His Soul Is Contagious.

The Fever Is Going On And On…

雑誌「ビッグゲーム」2号掲載記事に追記 

「ビッグゲーム」誌のバックナンバーは当方でも取り扱いしております。ご希望の方はお問合せ下さい。

ブルックス・モリスの航跡 (ドアノブ・ルアー開発者)

                Big Game誌 No.2 掲載記事

ドアノブ・ルアー、Tバーハンドル、フィッシュスキン、そして…

文・早川知加志   資料提供・﨑山貴司

 ビッグゲームトローリングの世界に一時代を画したルアー「ドアノブ」をご存知だろうか。

 1985年に登場するや、トローリングトーナメントの最高峰、HIBTに85年、86年と2年連続で優勝してセンセーションを巻き起こし、ほんの短期間の間にトローリングルアーの代名詞とも言うべき存在となって一世を風靡したモデルだ。

 そのルアーをデザインしたブルックス・モリスが今年2006年のHIBT参加をもってトーナメントを引退するという。この機会に、ドアノブ・ルアーとブルックス・モリスがトローリングの世界に与えた影響、そして功績について考察してみたい。

<ユニークな形状のルアー登場>

 トローリングルアーの発祥は古代のポリネシアだというから、ルアーは数千年という長い歴史を持つ釣具である。近代的な樹脂製のルアーヘッドが誕生したのは第2次世界大戦後、1950年前後のハワイだといわれるが、以来約50年、急速に発展したトローリングルアーには実にさまざまな形状のものが登場してきた。しかし、ルアーのこの長い歴史の中で「ドアノブ」くらい変わった形状のものはないだろう。その名前のとおりドアの取っ手のような、ユニークな形をしているのだ。

ブルークス・モリスとお気に入りのドアノブSD12ライム(HIBTにてスタートフィッシング)

 開発者のブルックス・モリス自身、「誰に見せても、こんなもので釣れるはずはないと言われた」と語っているが、80年代ではユニークすぎて理解されなかったのも当然だったろう(現在も同じことが言えるかもしれない)。

 しかし、モリスには自信があった。だからHIBT(ハワイアン・インターナショナル・ビルフィッシュ・トーナメント)にこの革新的なルアーを持ち込み、センセーショナルなデビューを飾ることができたわけだが、そもそも、そのユニークな形状の発想はどこから得たのだろうか。そのヒントは彼の職歴と、彼が作った会社の名前「エリア・ルール・エンジニアリング」に隠されていた。

<戦闘機乗り、ブルックス・モリス>

 ブルックス・モリスは1928年6月28日、ニューヨーク生まれなので、今年で78歳になる。

 お父さんはチェスター・モリスという名前の映画俳優で、1940年代後半から50年代にかけて人気を博した探偵冒険映画“ボストン・ブラッキー”シリーズの主演をつとめた。アメリカでもかなり有名な俳優である。お父さんがハリウッド俳優だから、ブルックス・モリスも生後9ヶ月でビバリーヒルズに移り、以後、映画サークルの中で育った。そのため俳優の友達がたくさんいて、特にロバート・ワグナーとは親しいとのことだ。

 ジュニアカレッジを卒業後、モリスは空軍のパイロット養成学校に入り、戦闘機乗りになった。1950年から2年半、日本の基地に勤務し、朝鮮戦争(1950.6~53.7)では空軍パイロットとして100回以上、作戦に参加したという。ベトナム戦争(1960~75)ではF82戦闘機のパイロットとして150回以上、作戦に参加した。その後も空軍に在籍し、テストパイロットやパイロット養成学校の教官を務め、1974年に大佐で退役している。

 最後の赴任地はハワイで、退役後、ハワイで釣りクラブを作り、74年にHIBTに初参加、その後も参加を続けた。カジキ釣りは63年にフロリダで600ポンドクラスを釣ったのが最初の経験だそうだ。

 軍人時代のブルックス・モリスにとって釣りは完全に趣味だったが、退役後は趣味の延長が仕事となり、釣り道具をビジネスとして扱うようになった。ただ、この時代は、メーカーではなくショップあるいは卸の仕事だったようだ。

 そのブルックス・モリスがルアーを作り始めたのは83年の終わりころから。84年にはドアノブの原型となる試作品ができた。そして85年に4、5種類のプロトタイプを作り、メキシコのカボ・サン・ホゼで一週間ほどチャーターボートを借り切ってテストをおこない、その中で一番成績の良かったものをもってHIBTに乗り込んだのだった。結果は2年連続の優勝。しかも86年は、最終日に1000ポンドオーバーのグランダー(正確には1062.5 ポンド、アングラーはギル・クレーマー、ボート<イフ・ヌイ>、ライン50ポンドテスト)を釣っての劇的な逆転優勝だった。このカジキは当時の世界記録で、しかもIGFA(国際釣魚協会)の公式大会で釣り上げられた初のグランダーというおまけの記録までついていた。

 HIBT優勝を受けてドアノブ・ルアーは商品化されたが、当初は自宅のガレージを工場に、ごく少量の生産体制だったという。87年からは型を作り、生産体制を整え、94年からはPVC系のクリアな樹脂を採用したソフトヘッドに切り替えて、以降、ハードヘッドのドアノブは作っていない。柔軟性のある樹脂を使ったルアーはドアノブ以前にもあったが、クリアな樹脂を使ったのは、たぶんドアノブが最初だろう。

<「くびれ」が抵抗を抑えるという流体力学の理論 >

 では、ブルックス・モリスはどこからドアノブの形を思いついたのだろうか。そこで関係してくるのが、彼の会社の名前でもある「エリア・ルール」という流体力学の用語である。

 ブルックス・モリスが現役の戦闘機パイロットだった時代は、第2次世界大戦の末期に実用化されたジェット戦闘機が急激に発展した時代と重なる。そして当時の技術上の最大の壁が音速だった。最高速度がどうしても音速を超えられないでいたのだ。その事例として知られているのが、F-102戦闘機の原型、YF-102のエピソードである。

 YF-102(1953年10月24日初飛行)は超音速での飛行を意図して設計されたものの、マッハ1付近での抗力増加が非常に大きく、結局、音速を突破できなかった。そこでエリアルール理論を適用して設計を変更し、それまでストレートだった胴体に「くびれ」をつけた(YF-102A) ところ、マッハ1付近での抗力が半分近くも減少し、上昇中に音速を突破した(1954年12月21日)。

YF-102

 このエリアルールは断面積分布法則とも呼ばれ、断面積変化をなめらかにする(断面積の最大値を小さくする)ことで音速付近における抗力増大が押さえられるという理論である。航空機の機首から順に機体を「輪切り」にした断面積を考えると、機首部分では胴体のみだが、機体中央部付近では胴体に加えて主翼があるため、ここで断面積の急増が生じる。これを緩和するために胴体を「くびれ」させることが考えられた。1950年代にNACA(現NASA)のリチャード・ウィットカムがこの理論を発見し、NACA ラングレー研究センターの遷音速風洞で膨大な試験を行い、このことを確かめた。この貢献により、彼は1954年のコリア・トロフィー(アメリカの航空業界における最も権威ある賞)を授与された。(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より引用)

 ブルックス・モリスはどうも、釣りポイントとホームポートとの往き帰りの時間がもったいなかったらしい。当時(そして今も)、大部分のルアーは10ノット以上で曳けば水中から飛び出し、釣りにはならなかった。何とか巡航速度(20ノット前後)でもトローリングになるルアーがないかとモリスは探したのだろう。ついには自分で設計しようと決意し、そのとき思いついたのが、高速での抵抗軽減を狙ってのエリアルール理論の適用だった。

 音速(時速1225キロ)と10ノット(時速18.5キロ)~20ノット(時速37キロ)の世界を比較してもスピードが違いすぎて意味がないように思われるが、水の密度は大気の800倍というから、見方を変えれば、水中を10ノットで走行するルアーは大気中を8000ノットで飛行するのと同様の抵抗を受けるともいえる(粗雑に過ぎる比例ではあるが)。そう考えれば音速近辺の抗力を考察するエリアルールの理論がトローリングルアーの泳ぎに適用されるのは決しておかしいことではないし、それを実際に試してみたブルックス・モリスの慧眼は賞賛に値するだろう。

 こうして出来上がったルアーは、大きな「くびれ」のある形状からドアノブと名づけられ、適用した理論は会社名となった。

 ドアノブは高速でも抵抗の少ない、見事に安定した泳ぎを見せ(だから海況を問わず誰でも曳きやすいし、カジキも食いつきやすい)、長いスモーク(細かい泡の帯)を曳き、カジキの食い気を誘った。エリアルールエンジニアリングは広告などで18ノットまでギャランティしているが、ブルックス・モリス自身は「22ノットでカジキに食わせたことが一度ある」と証言している。20ノットまでは十分に性能を発揮する超高速ルアーなのである。ドアノブはカジキ以外でもマグロやスピアフィッシュで数々のIGFA記録を樹立している。

 結論付けるなら、トローリングルアーの世界に歴史上初めて科学的な流体力学理論を持ち込み、意味があることを実証して見せたところにブルックス・モリスの大きな功績があると言えるだろう。

< 開発に次ぐ開発がモリスの本領 >

 ブルックス・モリスの科学的な理論に裏付けられた製品開発の流れはドアノブ・ルアーにとどまらなかった。

 86年にはリップラッチ(ツナフックをテフロンコーティング加工して錆びにくくし、強度のある棒状のワイヤでタンデムにしたシステム)、87年にはワフー向きのドアノブともいうべき「フーノブ」を誕生させ(フィジーのワフー大会で91年~94年の4年連続で優勝した)、96年にはスモールボート用の動きのよい軽いルアー「ニンジャスクイッド」を発表した。そのほか、カエシを内側ではなく外側につけ、バラシの確率を低減させた「SOB」フックなど、多くの発明・改良がある。

 このSOBフックはハワイに古くから伝わる、骨で作る伝統的なフックを参考にしたもので、製品化に協力した著名チャータースキッパーのフレディ・ライスによれば、いったん深く刺されば、カジキが頭を激しく振ってもまず外れることはないという。

 中でも重要な発明は88年に商品化した「Tバーハンドル」だろう。これはリールを巻く単なるハンドルなのだが、握り手に人間工学的に最適な角度をつけて回転の動きに無理や無駄をなくし、効率的な巻き上げを実現した製品である。これを使うとパワーをよりダイレクトにリールに伝えられ、早く巻くのがすごく楽で疲れにくいのがはっきりわかるといわれている。人によっては「3倍くらい、ロングファイトが出来る感じ」という感想がでるほどだ。

 これなども、たぶん、パイロット時代の経験、たとえばジョイスティック的な操縦桿を扱った経験からアイディアを得ているのではないかと想像される。

 当初はペンリール用のバージョンしかなかったTバーハンドルだが、世界中のリールメーカーが次第にそのよさを認めるようになり、今ではTバーハンドルが付くバージョンをラインナップするリールメーカーが増えてきた。

 Tバーハンドル以上に評価の高い製品が93年に発表されたスカート用素材「フィッシュスキン」だろう。これはPVC系の素材を使い、薄く(0.5mm厚)、街の食堂などでよく見かけるビ二ール製テーブルクロスのようなしっとりとした感触のあるスカート。親水性がよく、水がよく流れてヘッド本来の泳ぎが引き出される。また、表面に細かい凹凸がありスモークがよく出るといわれている。

 ドアノブ・ルアーを開発したブルックス・モリスはルアーヘッドの高速下の動きを生かすことのできない従来のタコスカートに不満を感じていたようで、長い間、適合する素材を探していたが、PVC系の素材に出会ってこれだと直感するものがあったという。しかし、実際に満足する製品に仕上げるのは一苦労だった。押し出し成型で作るのだが、そのノウハウが決まらず、初期製造工程の歩留まりは20%だった(8割が無駄になった)という。しかし、製品化に成功してからは、「抵抗が減り、泳ぎが格段によくなる」「切れが出て、泳ぎが機敏になる」と評価が高く、ルアー本来の泳ぎを引き出すというモリスの狙いは成功した。また、副産物として、同じ素材を使ってドアノブのソフトヘッド化も実現したので(94年)、モリスにとってもフィッシュスキンの開発は大きな意味を持っていたようだ。

後記) この記事をまとめて頂いた早川知加志氏と掲載を快諾して頂いた「BIG GAME」誌に感謝します。

雑誌「BIG GAME」のバックナンバーは Web Shop “La Grande” で販売予定です。また、残りわずかなオリジナルのドアノブにご興味のある方はメールにてお問合せ下さい。

info@topgun-fishing.com

注)メールソフトによってエラーになるようですが、通常は届いております。

伝説のTOPGUN GI復活

2019年シーズンは各地でGIが好調でした。
大洗より北の海ではいまだにGI9とGI7の黒赤(スモークテイル仕様)が目立った釣果を上げ、北海道ではマグロにうってつけのルアーになっています。
昨年のJIBTで11歳の石川くんがGETした 195.2kg の最大魚もGI7の黒系だったようです。

各地からのご要望にお応えして、来季トップガンGI復活します。
先行予約のみの数量限定販売です。

予約受付は1月21日午前中までです。
納品は3月中旬を予定しております。
ご予約数量のみの限定生産です。
伝説になっているTOPGUN GIをこの機会に!

ご注文はこのリンクからお願いします。

https://marlin.thebase.in/

予約受付アドレス : info@topgun-fishing.com